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North Asia Regional Conference

第1回IPPNW北アジア地域会議
共同宣言
1997年11月23日 長崎

広島と長崎が2つの原子爆弾で破壊されてから50年以上が経た。しかし、今日なお、この地球上に20,000を越える核弾頭が存在している。長崎を最後に人類が核攻撃を免れて来たのは、核抑止によるものではなく、単に幸運だったに過ぎない。

冷戦の負の遺産が残っている北アジア地域に、核兵器は確かに存在する。

北アジアの国々はお互いに近くて遠い国だとしばしば言われる。しかし、「国民の健康と命を守るという社会的責務」を持つ私たち北アジアの医師たちは、国境を越え団結し、核兵器廃絶へ向けて努力している。

1995年夏に開催した「原爆被爆50周年IPPNW日本支部大会」では、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国及び日本の代表団が一堂に会しお互いの友情を確かめ、対話し、相互理解を深めた。そしてこの4カ国は1996年7月の第12回IPPNW世界大会で、正式にIPPNW北アジア地域を構成することになった。

ここ、長崎における「第1回IPPNW北アジア地域会議」で、私たちは相互理解を一層深め、北アジアの非核化の実現に向けて努力を行う決意をさらに強固にするべく再会した。全ての核保有国は、中華人民共和国にならい核兵器の先制使用を放棄するよう要請する。

私たちは、人類に対するいかなる脅威もない健康で平和な世界をつくるため、全ての核兵器及び地雷を含む大量殺戮兵器の廃絶に向けて一層努力することを決意する。

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