腹痛-おなかが痛いとき-
7.自宅でできる腹痛を緩和する手当
(1) 安楽な体位
内臓痛は体位を変えることにより腹痛が緩和する場合がある。腹痛を訴える思考は最も楽な体位をとることが一般的だが、膝部を屈曲させ腹壁の緊張をとり、状態もやや前屈させた体位(シムス位)が安楽とされている。
(2) 心身の安静
臥床安静と同時にカーテン、スタり-ンを利用し、心理的にも安静を保てるようにする。
(3) 罨法
腹部を温めることにより、腹痛が緩和することがある。これは、消化管の平滑筋の緊張を和らげる効果と蠕動運動を亢進させ、腹部膨満を緩和させる効果によるとされる。しかし、発熱などに伴う、炎症性疾患(虫垂炎、胆嚢炎など)では、この温罨法は逆 効果である。一方、冷罨法は腹痛には効果がない。
(4) 食事の管理
腹痛が激しい時は禁食する。
放置により腹痛が緩和したら、消化のよい食品を選び、少量ずつ摂取させ、普通食に返す。
胆石症発作が推測される場合、脂肪食をひかえる。胃腸炎の場合は刺激物を避け、規則正しい食事摂取を守る。