小児科 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

溶血性連鎖球菌を略して溶連菌といい、この細菌(特にA群溶連菌)が感染しておこる咽頭炎(+扁桃腺炎)が春を中心にみられます。小児では集団の中で流行することがあります。発熱があり、のどの痛みが強いのが特徴です。咳は出ません。手足や体に赤い発疹が出たり、目が赤くなったり、舌が赤く腫れたりすることがあります。咽頭の拭い液で迅速診断ができます。抗生物質が有効で、薬を飲めば1~2日で熱は下がります。しかし合併症を起こさないようにするため、抗生剤治療は7~10日間必要とされています。処方された日数をきちんと内服しましょう。感染から2~4週間して、急性腎炎を合併することがあります(できればその時期に尿検査をしておくと安心です)。完全に除菌できなかったり、身近に保菌者がいると、再発・再燃することがあります。薬を飲み始めて1日以上たって、熱が下がっていれば他にはうつさないとされています。