小児科 プール熱
アデノウイルスによって咽頭炎と結膜炎を起こした状態をプール熱と呼んでいます。夏に比較的多い感染症です。咽頭炎・扁桃炎のため高熱が出て、長いときは5日前後続きます。目が充血する結膜炎は初めにみられることも後からみられることもあります。高熱の割には、元気があるお子さんが多いのですが、熱が長く続いたり、のどの痛みで水分が十分取れないときは体力を消耗してしまいます。咽頭または眼瞼結膜の拭い液で迅速検査ができます。特別な治療薬はありません。抗生物質の飲み薬も効果はありません。点眼薬は使われることがあります。高熱が続くことが多いので、必要に応じて解熱剤を使いながら、水分をしっかり取ること、睡眠が楽に取れることを目標にしましょう。アデノウイルスは感染力が強いため、特にプール熱(咽頭結膜熱)の場合は、熱が下がった後も2日間は登園・登校が許可になりません。眼やにや唾液、便にウイルスがいるため、タオルなどを共用しないで、手洗いを十分行いましょう。