小児科 手足口病
5月ごろから夏にかけて流行する、いわゆる夏風邪の一つです。名前の通り、手と足と口に水泡ができます。咳、鼻水はなく、主な症状はのどの痛みと1~3日の発熱です。まれに手足の水泡に痛みを伴います。感染経路は、飛沫、接触、経口です。予防のためには、手洗い、うがいなどが必要ですが、治ったあとも便の中には数週間もウイルスが出てくるため、長い期間の隔離はあまり意味がありません。高熱のときには熱さましを使うぐらいで、特別な治療は必要ありませんが、多くの場合は軽い症状で経過します。しかし、まれに頭痛や嘔吐(おうと)を伴う髄膜炎などの中枢神経の合併症を起こすこともあり、注意が必要です。原因はエンテロウイルス、コクサッキーウイルスの感染で、これらにはいくつかの型があるため、何回もかかることがあります。