耳鼻咽喉科 異物を誤入してしまったとき

鼻に異物を入れたら?

3歳前後の子どもはプラスチックのおもちゃや豆などを無意識に鼻の中に入れます。片方の鼻のみ詰まって、臭いがしたり、膿のような鼻汁が出てくるような場合、鼻の異物が考えられます。小さい異物だと大泣きをしたときに気管に吸い込まれることがあり危険です。鼻の中に異物が入っていることが分かると親御さんとして怒りたくなる気持ちはよくわかるのですが、そこはぐっとこらえて、泣かせたり興奮させたりしないようにして耳鼻咽喉科を受診してください。

のどに魚の骨が刺さったら?

細い小さな骨は扁桃などに刺さることが多く、ご飯などを丸呑みすることでときに抜けることがあります。しかし、この方法はあまりお勧めできません。タイやブリなどの骨は食道の入り口に刺さることが多く、この場合ご飯を丸呑みすることによって、食道に深く刺さることがあり危険です。いずれにしても骨が刺さったら、食べたり飲んだりしないで耳鼻咽喉科医に相談されたほうが良いでしょう。

硬貨を飲み込んだら?

多くは食道の入り口に引っかかっています。放っておくと食事もとれなくなり、食道の粘膜に炎症を起こすので、胸のレントゲンを撮ってもらって、胃に落ちていないかどうかを確認する必要があります。胃まで落ちたら後は便と一緒に排出されます。のどや食道にひっかかっていたら、全身麻酔をかけてでも手術で取り出す必要があります。

口に食べ物やオモチャを頬張って遊んでいて、転んだあと急に咳き込んで苦しそうにしているときには?

気管・気管支異物が疑われます。できるだけ早く小児科や耳鼻科の専門医を受診してください。可能なら頬張っていた食べ物やオモチャと同じものを持参してください。気管や気管支に異物が入っていることが疑われたら、早急に取り出す必要がありますが、かなり大変な手術になり、実施できる病院は限られます。特にピーナッツなど豆類の場合は窒息や重篤な肺炎を起こしてくることがあるので、そもそも小さいお子さんの手の届く範囲にピーナッツやアーモンドなどの豆類を置かないように気を付けましょう。

コイン型電池を飲み込んだ時には?

硬貨などと違って、コイン型電池の場合は食道に引っかかった場合でも、胃に落ちた場合でも、数時間以上おいておくと、食道や胃に穴が開いて大変危険な状態になります。時に命に関わることがありますので、なるべく早く電池を取り出す必要があります。急いで小児科や耳鼻科の専門医に相談してください。