産婦人科 不妊症の検査
【基礎体温測定】
朝起きてすぐ、口の中の体温を婦人体温計で計測します。不妊症治療での基本的な検査です。
【精液検査】
男性因子による不妊は不妊症の約30~40%と考えられており、非常に重要な検査です。精液量、総精子濃度、運動精子濃度、直進運動精子濃度、運動率、精子形態などを観察します。精液検査は通常は4~7日間の禁欲後に行います。
【頚管粘液検査】
排卵が近くなると子宮頚管(子宮の出口)は水様透明な粘液で満たされます。精子は良好な頚管粘液には容易に進入し子宮腔内へと入っていけますが、頚管粘液が少ない場合や濁っていると子宮腔内へ精子が入っていけません。排卵頃の子宮頚管粘液を採取し、その量や色調、牽糸性、乾燥後の結晶形成などを観察します。
【フーナーテスト】
排卵日の頃に診察の前日夜または当日の朝に性交し、子宮頚管粘液中の精子の状態を観察する検査です。もしこの検査で全く問題がなければ精液検査を省略することもできます。
【卵管通気通水検査、子宮卵管造影】
精子や受精卵の通り道となる卵管の通過性や働きをチェックする安全で副作用もほとんどない検査で、通常、検査に伴う痛みもありません。通気検査後すぐに妊娠することも多くありますが、程度の軽い通過障害は通気、通水を検査よりも治療として実施することもあります。
【経膣超音波検査】
腟を通して卵胞の発育具合、子宮内膜の状態などを観察します。
【子宮鏡検査】
子宮の中の状態を、ファイバースコープなどを使って観察します。
【腹腔鏡検査】
お腹に小さな穴を数個あけて、ビデオカメラを通してお腹の中の状態を観察します。
【ホルモンの検査】
卵巣ホルモン、下垂体ホルモンなどを調べます。