皮膚科 あざ
あざって?
「あざ」という言葉は広い概念ですので、この中にはたくさんの疾患を含んでいます。一般的に「あざ」といわれるものには、その色により「黒あざ」、「茶あざ」、「赤あざ」がありますし、さらに「青あざ」、「白あざ」と呼ばれるものもあります。
おのおのの代表的なものとして、
「黒あざ」はほくろを指します。医学的には母斑細胞性母斑(ぼはんさいぼうせいぼはん)と呼ばれる疾患です。
「茶あざ」は扁平母斑(へんぺいぼはん)と呼ばれる、やはりほくろの一種です。
「赤あざ」は血管腫(けっかんしゅ)という血管のできものです。
「青あざ」には蒙古斑(もうこはん)が有名ですが、目のまわりに生じる太田母斑(おおたぼはん)のことを指すことが普通です。
「白あざ」は反対に色が白く抜ける疾患であり、脱色素性母斑(だつしきそせいぼはん)や尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)がこれに含まれます。
これら「あざ」の中には見た目の問題以外に、母斑症と呼ばれる病気が潜んでいることもあります。
治療はどうするの?
蒙古斑を除き自然に消えることはまれです。整容面を考えて適切な時期に治療することもあります。「白あざ」を除き、基本的な治療はレーザー治療と手術治療です。おのおのの症状によって治療法は異なりますが、「茶あざ」、「青あざ」、「赤あざ」はレーザー治療が中心です。「黒あざ」はレーザー治療の保険適応がなく効果も劣りますので、手術治療が中心になります。「白あざ」については、反対に色をつける目的として紫外線照射が治療の中心になります。いずれにしても、部位や症状により治療法が大きく異なりますので、一度病院で判断してもらうことが重要です。