皮膚科 やけど(熱傷)

やけどって?

熱により生じる皮膚の損傷です。ありふれた病気ですが、重症になると非常に治りにくく、辛い病気です。

やけどを理解する上で3つのポイントがあります。

  1. やけどの広さは?
    広ければ広いほど重症なやけどです。どんなやけどでも、体の面積の20%を超えると重症のやけどと判断します。(手のひらの大きさが体の面積の約1%になります。)
  2. やけどの原因は?
    一般的に「湯」より「火」の方が重症になります。また、湯たんぽやカイロのように低温でゆっくりとやけどをすると思わぬ重症なやけどになることがあります。
  3. やけどの深さは?
    一番重要です。やけどはその深さにより、Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分けます。さらにⅡ度のやけどは浅達性Ⅱ度と深達性Ⅱ度に分けられます。深いほど治りにくく、痕が残る可能性が高くなり、一般的に深達性Ⅱ度とⅢ度のやけどでは痕が残ります。やけどの深さの見きわめは難しいですが、水ぶくれができた段階でⅠ度のやけどではありません。冷やすだけでは不十分ですので、病院を受診する必要があります。

対処はどうしたらいいの?

まずは冷やしましょう。水道からの流水で20分程度冷却して下さい。氷水につける必要はありませんし、冷やしすぎると血液の循環が悪くなることがあります。20分の冷却により、赤みと痛みがとれるようなやけどであれば、基本的にⅠ度のやけどと考えることができます。すぐに、あるいは数日内に水ぶくれが生じるようなら、Ⅱ度以上のやけどです。病院で適切な治療を受ける必要があります。浅いやけどでは水ぶくれをできるだけつぶさない方がよいですが、深いやけどであれば病院で適切な時期に水ぶくれを除去します。いずれにしても、自分で水ぶくれをつぶしたり除去することは避けましょう。