知っておきたいこころの救急
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4見えにくい貧困の象徴ともいえるネットカフェ難民は、安定した住居を持ひきこもりのまま50代を迎えた子と80代の親が共倒れになる「8050SNSやゲーム、スマートフォンへの依存は、特に若年層において「リア従来、学校や地域社会、職場といった「ゆるやかなつながり」は、人々の3.デジタル依存とメンタルヘルスの新たな脅威4.地域のつながりの希薄化と「中間領域」の喪失⑵ネットカフェ難民・非正規雇用者:生活基盤の不安定と社会的排除たないことに加え、社会的孤立や未来への展望の欠如という精神的ストレスを抱えています。働くことはできても、「生きている実感がない」と感じる層が広がっています。⑶8050問題:高齢の親と中高年ひきこもりの二重の苦悩問題」では、支える側・支えられる側双方の心的疲弊が深刻です。家族内に問題が閉ざされてしまい、外部支援との接続が難しいことが、孤立を固定化させています。ルなつながりの喪失」と「常時接続によるストレス」といった二重のリスクをもたらしています。自己肯定感がSNSの「いいね」の数に左右されたり、情報過多による慢性的な疲労感を抱える人も増加しており、「デジタルでつながりながら孤独」という新たなジレンマが生まれています。こころの逃げ場や居場所として機能してきました。しかし、少子化・過疎化・都市化によってそうした「中間領域」が失われ、個人が家庭と仕事(または学校)の二極に挟まれる構造が鮮明化しています。この「逃げ場のなさ」がメンタルヘルスの脆弱性を増幅させています。

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