知っておきたいこころの救急
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10ように行動すれば良いのでしょうか。冷静さを保ち、適切なサポートを提供することが最も重要です。なく、対応するあなた自身の安全も含まれます。れは、相手の苦しみを理解し、受け止める姿勢を示すことです。身近な人が精神的な危機に直面しているかもしれないと感じたとき、どのまず、何よりも優先すべきは安全の確保です。これは、本人の安全だけで • 周囲の安全を確認する:危険物(刃物、薬物など)がないか確認し、あれば速やかに取り除くか、安全な場所に移動させる。 • 冷静に対応する:パニックになったり、感情的になったりすると、相手を刺激し、状況を悪化させる可能性があります。深呼吸をして、落ち着いて対応しましょう。 • 相手の状態を確認する:意識ははっきりしているか、話しかけに反応するか、興奮しているか、ひどく落ち込んでいるか、自傷行為や他害行為の危険性はないかを確認します。これらの状況を把握することで、次に取るべき行動が明確になります。相手が話せる状態であれば、「傾聴」と「共感」をこころがけましょう。こ • 耳を傾ける:相手が話したいことを遮らず、最後まで聞く。途中でアドバイスをしたり、意見を言ったりせず、ひたすら聞くことに徹しましょう。 • 共感を示す:相手の感情に寄り添い、「それはつらいね」「大変な思いをしているんだね」などと、相手の気持ちを言葉で受け止める。 • 安心感を与える:「あなたは一人じゃない」「私はここにいるよ」といった言葉で、相手に安心感を与えましょう。1.安全の確保と状況の評価2.傾聴と共感:相手の気持ちを受け止める第4章こころの危機に直面した際の応急処置と初期対応こころの危機に直面した際の応急処置と初期対応

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