守る命つなぐ希望 災害時に役立つ基本知識と最先端技術
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1318図12 能登半島地震における高齢者福祉施設支援   A 職員数が減ってしまい十分な介護ができていない高齢者福祉施設に、医療支援を行うことにしました。しかし、坂の上にある施設までの道路は激しく破損していて、車両で近くまで行くことができませんでした。このため、医療資機材を持てるだけ持って、徒歩で施設へ向かいました。   B 施設の中は、職員の手が行き届かず、廊下には物が散乱していました。入所者も途方に暮れていました。DMATはこの施設に医療支援を行い、入所者の清拭・食事介助・部屋の清掃などを行いました。表3 広島県の災害医療における能登半島地震の活動経験の活かし方課 題・ 患者も職員も病院へたどり着けない可能性が高い(橋桁落下・避難)少ない職員でも病院機能維持できる体制整備・ 孤立エリアへのアクセスが困難になる可能性がある(沿岸・島嶼部)・ 病院職員全員で災害訓練を行うだけなく、少人数職員でも災害訓練を行っておく必要がある・ いざDMAT等が自施設に医療支援に来ても、何を頼めば分からないという状況が起こり得る・ 支援物資が届いても、保管場所・管理方法が確立しておらず、支援物資を有効に活用できない状況が起こり得る・活動目標の明確化・移譲可能業務のマニュアル化・ 入院患者の治療継続と他院転送を選別する方法のマニュアル化・支援物資の保管場所・運用法のマニュアル化・職員のメンタルヘルス維持・交代要員確保・現行の情報収集テンプレートの改善・内容向上・高齢者福祉施設用のwebシステム確立2受援体制の整備高齢者福祉施設の情報管理解  説 ・ 対  策(A)(A)(B)(B)

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