知っておきたい新型コロナウイルス感染症の後遺症
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11 まずは、自宅療養や入院によって乱れた睡眠のリズムを正常化させることが重要です。小児や学生では気持ちを落ち着けるためにも睡眠前のテレビ鑑賞やスマートフォンの使用を制限します。どうしても眠れない場合には、短期間だけ副作用や依存性の少ない眠剤を服用することもあります。 コロナ以前は、嗅覚・味覚障害で外来を受診される患者さんの内訳は、約半数が鼻炎や副鼻腔炎、20〜25%が感冒後の鼻閉(鼻づまり)による嗅覚障害の方でした。新型コロナウイルス感染症では、従来の感冒に見られるような鼻閉による嗅覚障害とは異なり、ウイルスそのものによる嗅神経の直接傷害が原因と考えられています。実際に、鼻閉や鼻汁を伴わないことが多い点が従来の感冒後嗅覚障害とは異なります。 実際の症状は、匂いの感じ方が弱いという人もいますが、汗や便の臭いが分からない、ガスや料理の際の焦げた臭いが分からないなど、一歩間違えると危険な場合もあります。さらに、嗅覚の障害に伴って味覚が一時的に失われたり、逆に過敏になる事もあります。食べている物と違う味を感じたり(異味症)、ガソリンのような嫌な臭いを感じる事もあります。 匂いが分からない場合は、慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、中隔弯曲症など気道の閉■■■■塞がないか、脳の病気(脳腫瘍、脳出血、鼻■■■■■■■■■■■■■■ 4 不 眠 5 嗅覚・味覚障害

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