ワクチン接種“守り”から“攻め”への転換 副反応をよく理解してワクチン接種へGO! ~新型コロナウイルスに負けないぞ!~ 第2版
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46新型コロナウイルスワクチンの副反応【有害事象と副反応】 有害事象とはワクチンを接種した後に起こる健康上不利益なことで、実際は全てがワクチンによるものとは限りません。 臨床試験で、対照群(ワクチン以外の接種)と比較して、ワクチンを接種した場合に統計学的に有意にたくさんの数の発生した有害事象が、ワクチンの副反応の可能性が高いと判断されます。【海外の臨床試験における有害事象】 局所の反応として、注射部位の痛みが70~80%に見られましたが、これはインフルエンザワクチン(10~22%)などと比較しても高い割合です。局所の痛みは数時間後から翌日に見られ、1~2日で自然に治ります。注射を打った時の痛みは軽いようです。 mRNAワクチンでは、全身反応の有害事象も多く見られます。倦怠感、頭痛、悪寒、吐き気・嘔吐、筋肉痛などが報告されています。 38℃以上の発熱は、特に2回目のワクチン接種後に多く(10~17%)見られていました。対照群では発熱はないので、ワクチンの副反応の可能性が高いと考えられます。インフルエンザ不活化ワクチンでの発熱は1~2%といわれるので、それよりも多いようです。 これらの副反応は経験することの多い症状です。特に若い年齢の方に多いのが特徴です。 重篤な(serious, 重い)有害事象はファイザー、モデルナともに接種群で0.6%で対照群0.5%と差がありませんでした。【国内での報告】 国内での報告につきましては、下記のサイトからご確認いただけます。https://jcrtc.juntendo.ac.jp/wp-content/uploads/2022/02/順天堂HP掲載用1224_FIX版.pdf

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