新型コロナウイルス感染症診療の手引き第5.1版(https://www.mhlw.go.jp/content/000801626.pdf)から引用*中国における約4万症例の解析結果を参考に作成(Wu. JAMA 2020).年齢や基礎疾患などによって,重症化リスクは異なる点に注意.19 感染すると、初期はインフルエンザや風邪(感冒)に似ており区別は難しいと考えられています。新興感染症(新型ウイルス)で変異株も多く「指定感染症」となっており、保健所への発生届や感染拡大を防止するための療養措置が取られています。 流行の当初は、中国からの初期の報告を受けて症状、経過に関して下のイラストのように説明されていました。しかし、現在感染主流のオミクロン株に関しては感染力は強いですが、症状、経過には大きな違いがあります。 まず、症状に関しては、感冒症状である発熱、咳は多いですが、強い喉の痛み(咽頭痛)が特徴と言われており、広島県のデータでは約半数の患者さんが咽頭痛を訴えています。一方、当初特徴的だと言われていた味覚・嗅覚障害は1%程度と少なくなっています。重い肺炎症状につながる酸素投与の必要な症例は全体の2.2%で、さらに重症化し人工呼吸器などが必要となるのは0.5%、死亡率も0.1%と少なくなっています。2)新型コロナウイルス感染症:COVID-19 SARS-CoV-2による感染症のことをCOVID-19(2019年に発見されたコロナウイルス/CoronaVirusによる感染症/irusによる感染症/Infectious Disease)と呼びます。重要 SARS-CoV-2は気道(喉の奥や肺)で増殖すると考えられ、痰 SARS-CoV-2は気道(喉の奥や肺)で増殖すると考えられ、痰や唾液中に感染力のあるウイルスが存在するため、飛沫による感染が主体と考えられています。
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