ワクチン接種“守り”から“攻め”への転換 副反応をよく理解してワクチン接種へGO! ~新型コロナウイルスに負けないぞ!~
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4037国立感染症研究所HP(https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/51/covid19_vaccine_20210721.pdf)から改変アクセス:2021年7月29日Oxford Univ/B1.1.7B1.351ベータ株南アフリカ発症抑制は弱まるが、重症化抑制効果は不変P.1B1.617.2デルタ株インド発症と感染に対して弱まるが、重症化抑制効果は不変変異株最初に検出された国発症、感染に対する有効性発症、感染に対して変わらず重症化予防ファイザー/BioNTech重症化予防モデルナ/NIAIDアストラゼネカアルファ株英国少し変わらず弱くなる変わらず発症予防不明感染予防変わらず弱くなる少し不明弱くなる変わらず発症予防感染予防重症化予防不明不明不明不明弱くなる発症予防少し弱くなる弱くなる少し感染予防弱くなる不明ガンマ株ブラジル不明不明変わらず不明少し弱くなる弱くなる不明不明不明不明不明不明不明不明変わらず不明弱くなる不明弱くなる【mRNAワクチンの変異株への効果】 新型コロナウイルスは感染の過程で、RNAの複製段階で正確に複製されず遺伝子(塩基配列)が一定の確率で変化し、これがウイルスの変異といわれています。 変異の部位でウイルスの性格が変わり、N501Y変異(アルファ、ベータ、ガンマ)は感染力が強く重症化しやすいとされ、E484K変異(ベータ、ガンマ)はワクチンの効果を弱めると考えられています。L452R、E484Qの変異のあるデルタ株は日本人を含むアジア系人種でのワクチン効果の減弱をもたらす可能性が指摘されています。 ウイルスが人の細胞を攻撃する作用を中和する抗体(中和抗体)を測定することでワクチンの効果を判断することができます。国内のファイザーワクチン接種後105人の血清中の中和抗体活性を測定した報告では被接種者にレベルの違いはありますが、従来株で99.0%、イギリス型で94.3%、南アフリカ型で89.5%、ブラジル型で94.3%、R.1で 97.1%、インド型(B.1.617.1)で 97.1%の中和活性が確認されています。 各COVID-19 ワクチンの変異株に対する効果を表にしましたが、一定のレベルの効果(中和活性)は維持されることが示唆されます。

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