27明らかな器質的異常(側弯症、腰椎分離症、変性脊椎症、ヘルニアなど)、外傷性疾患、その他の疾患に合併する場合や、腰椎以外が原因(内臓疾患や心因性など)の場合にも腰痛が起こることがあります。ひとくちに“腰痛”といっても、原因が多岐にわたるため、まずは正確な診断および、各疾患に対する適切な治療法を選択する必要があります。症状が長引いている場合には、速やかに整形外科を受診されることをお勧めします。内服・外用薬による治療、リハビリテーション、注射などをうまく組み合わせて治療していくことが重要です。軽微な外力(転倒、尻もちなど)によって生じる骨粗鬆症性の骨折、強い外力によって生じる外傷性椎体骨折、腫瘍の転移による病的骨折などが代表的な原因として挙げられます。骨粗鬆症に由来する圧迫骨折は、最近では“いつの間にか骨折”として広く知られてきています。特に閉経後のホルモンバランスによる影響で、ご高齢の女性に多い傾向のある疾患です。最近では、注射剤や内服薬(錠剤、ゼリー剤など)による骨粗鬆症治療もかなり普及しており、骨折する前に予防することが非常に重要と考えられます。定期的に骨密度測定をお勧めします。また骨を丈夫にするためには、適切な食事(カルシウムはもちろん、ビタミンなど栄養のバランスのとれた食事)、適度【腰 痛】【脊椎椎体骨折(圧迫骨折)】
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