知っておきたい整形外科の救急
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16 骨盤・股関節の障害1.大腿骨頚部骨折・転子部骨折2.恥骨骨折・坐骨骨折3.剥離骨折1.大腿骨頚部骨折・転子部骨折骨粗鬆症を有する方に生じやすい骨折といわれています。骨粗鬆症を有する方は歩行中の転倒、しりもち、ベットから転落などの受傷機転で骨折を生じます。症例によってはかなり軽微な外力でも生じることが知られています。若年者で受傷される場合は高所からの転落や交通外傷などの高いエネルギーの加わる損傷であることがほとんどです。股関節周囲の疼痛が出現し、歩行困難になり病院を受診されます。レントゲンやCTなどの画像検査で診断しますが骨折部がずれていない症例に関してはMRIなどの検査を行って初めて骨折が判明するケースもあります。骨折の治療に関しては基本的には手術療法が選択される場合が多いですが、ご高齢の方も多く全身状態の検査が必要になります。入院期間も長期になりやすく、リハビリテーションも長期間必要となる場合があります。下肢の障害

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