21 平成8年より国の支援のもとに周産期センターの整備がなされ、妊娠、分娩の管理は日々進歩していますが、それでも妊娠、分娩中の異常により、母児の生命が危機に陥ることもまれなことではありません。妊娠中は規則正しい生活を心がけ、妊婦検診を受けることが必要です。それでも異常を感じたときは、受診をする必要があります。クリニックや医院での治療の範囲を超えると考えられれば、周産期センターへ紹介、さらに緊急性があれば母体搬送となります。 救急を必要とする婦人科の病気のほとんどは、強い痛みや不正出血がみられます。とくに経験のないほどの痛みや月経以上の出血が持続する場合は、受診が必要となります。 卵巣嚢腫、子宮筋腫などの有無やそれまでの経過がわかれば、救急外来での診断、処置においてとても参考になり、迅速な対応が可能です。その意味でも、かかりつけの産婦人科での少なくとも年1回の検診をおすすめします。広島市民病院 婦人科主任部長野 間 純平成29年9月9日おわりに
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