11❶~❾について解説します卵巣機能不全とは、ホルモンの分泌異常により月経不順となった状態ですが、不正出血、過長月経を伴うときの診断には、器質的な疾患の除外が必要です。通常、ホルモン剤の投与で改善しますが、大量出血、重度の貧血がある場合は入院加療となることもあります。ホルモン的な治療で効果がない場合、妊娠の希望がなければ、MEA(子宮内膜焼灼術)や子宮全摘も考慮されます。 卵巣には、他の臓器に比べて多くの種類の腫瘍ができます。卵巣腫瘍は、液体貯留した腫瘍(のう胞性腫瘍)と固形の腫瘍(充実性腫瘍)に分類されます。のう胞性腫瘍は、卵巣腫瘍の85%を占めており、良性腫瘍が多くを占めます。充実性腫瘍は、15%を占めており、そのうち70%は悪性と言われています。また腫瘍が大きくなっても、捻じれたりしなければ症状がないこともあります。腫瘍が捻じれる(捻転)ことによ ❶ 卵巣機能不全 ❷ 卵巣腫瘍・茎捻転
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