1 心臓の病気を患っておられるひとは全国でおおよそ200万人と報告されており、平成25年には1年間で20万人近いひとが亡くなっています。心臓病は年齢とともに増加するため、高齢化が進むわが国では今後さらに増加してゆくと考えられています。 心臓病を身近に意識し、いざという時に役立つ予習をしていただくために、この小冊子を作成しました。心臓病で倒れたひとを助ける、心臓はどうして病気になるのかを知る、そしてご自身やご家族が心臓の病気になりにくい生活をこころがける、この3つが本書の目的です。 「心臓病でコロリと往きたい」などというお話をよく伺います。しかし、本当に病気を患いその苦しみを体験された方からは、そのような発言はありません。苦しい病気に陥らないよう、正しい知識に耳を傾けていただくことができれば、幸いです。平成28年9月9日広島大学病院循環器内科木 原 康 樹はじめに
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