12図33 予防しよう(検診へ行こう)… 心筋梗塞になってしまったら直ちに病院を受診することがとても重要です。… しかし、本来は心筋梗塞にならないことが一番であり、そのためには日頃から気をつけて予防していくことこそ肝心です。狭心症や心筋梗塞の根源には動脈硬化があり悪玉コレステロールや喫煙が深く関わっています。一方、この悪玉コレステロールが高くなくても、肥満を中心に中性脂肪や血圧、血糖が高いと狭心症や心筋梗塞を起こすケースがあり、このような状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)、通称メタボと呼んでいます。日本では2005年に診断基準が決定され、特定健診制度でもこの基準が用いられています。原因は過食と運動不足にあり、肥満は動脈硬化を起こしやすい体質のサインなのです。一般検診では腹囲や血圧測定に加えて、コレステロールや中性脂肪、血糖を含す。そのため、最近では金属を網の目にした筒(ステント)を冠動脈の内側に入れてふさがらないように補強するステント治療が主流となっています(図3)。再潅流療法後は、数日間は危険な不整脈や心不全に対応できるように集中治療室で経過を観ます。その後、一般病棟で飲み薬の調整や自宅での生活復帰に備えてリハビリを段階的に進めていきます。心筋梗塞の大きさにもよりますが、順調に経過すれば10~20日で退院となります。治療ステント
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