知っておきたい眼科の救急
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Ⅰ2まず緑内障という病気とはどんな病気でしょうか?…緑内障は、日本緑内障学会のガイドライン(第三版)によると、「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」と定義されています。簡単に言うと、眼圧が高いために視神経が傷んで視野が狭くなってくる病気と言えます。緑内障は、古くから、眼圧が上昇することで視神経が障害される病気として理解されてきましたし、実際に眼圧を下降させることが治療として有効なことも知られています。緑内障は、我が国における失明原因の第1位を占めています。日本緑内障学会で行った大規模な調査(多治見スタディ)によると、40歳以上の日本人における緑内障有病率は、5%であることが分かりました。つまり40歳以上の日本人には、20人に1人の割合で緑内障の患者さんがいるということになります。緑内障の中には様々なタイプの病型があります。通常、緑内障は自覚症状なしに徐々に進行してくるものが多いのですが、一部には急激に失明にまで至ってしまう可能性のあるものもあり、急性緑内◆緑内障とは◆救急医療における緑内障急性緑内障発作急性緑内障発作急性緑内障発作急性緑内障発作

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