23 「目から鱗が落ちる」、「目に入れても痛くない」、「目には目を歯には歯を」、「目は口ほどに物を言う」、「目は心の鏡」など眼に関わる諺が多くあるように、眼は人の生活にとって大事なものです。人は外界の情報の90%を視覚から得ているといわれています。一寸先は闇と言いますが、文字通り急な眼の病気のために視機能を奪われ、その後の生活を闇の中で送ることになるのは本当に恐ろしいことだと思います。 今回紹介した病気やけがは、治療も大事ですが中には予防することのできるものもあります。また、発症・受傷してしまった場合、元通りに治ることがない場合もあると知っていただけたでしょう。正しい知識と意識改革によって発症予防や失明防止をすることができるかもしれません。 この冊子を読むことで、眼科救急疾患に対する正しく深い知識を得ていただき、不安なく生活を送りつつ、けがや病気から眼を守り末永く良い視力を保つ助けになれば幸いです。平成27年9月県立広島病院 眼科杉 本 洋 輔おわりに
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