知っておきたい眼科の救急
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8が高くなります。反対眼の発作予防にも周辺虹彩切開は使われます。発作時よりも予防のほうが、レーザー治療ははるかに容易かつ安全に実施できます。3)緑内障発作を誘発する薬 … 風邪薬、抗ヒスタミン薬、睡眠薬、手術前に注射するアトロピンなどは急性緑内障発作を起こす危険があります。共通点は抗コリン作用があって一時的に隅角を狭くさせることです。多少狭隅角になっても完全に閉塞しなければ、いずれ元に戻るので何も起こりません。しかし、ある限度を超えて完全閉塞に陥ったら、急性緑内障発作へ突き進みます。 … また、散瞳も一時的に隅角を狭くするので、緑内障発作の引き金になる可能性があります。 … 安心して薬をのみ、安全に散瞳検査を受けるには、前述したような予防処置を受ける必要があります。(杉本 洋輔)

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