知っておきたい予防できる海外での感染症
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4A型肝炎の輸入ワクチンは免疫賦活剤が入っているため短期間で免疫ができます。1回接種すれば2週間後には抗体価が上昇し、約1年間有効ですので、渡航まで時間に余裕がない場合に便利です。半年から1年後にもう一回接種すれば、約20年間効果が持続しますので、何度も海外に出る方に向いています。輸入ワクチンは世界中で広く使用されており、安全性に問題はありません。腸チフスのワクチンは日本で作られていません。輸入ワクチンのみです。したがって渡航前に接種するには、輸入ワクチンを扱っている医療機関を受診する必要があります。接種可能な医療機関は、厚生労働省検疫所(FORTH)のホームページ(https://www.forth.go.jp/moreinfo/vaccination.html)や、日本渡航医学会のホームページ(http://www.tramedjsth.jp/)で確認できます。…腸チフスワクチンも世界中で使用されており、安全性に問題はありません。接種は1回のみで、効果の持続期間は約3年間です。現在日本国内で狂犬病に感染することはありませんが、海外で犬に咬まれた日本人が、帰国後に狂犬病を発症して亡くなる事例が過去にありました。狂犬病はウイルスによる感染症で、脳炎を起こします。一旦発病すると、致死率ほぼ100%という非常に怖い感染症です。図2は2013年に厚生労働省が発表した狂犬病の危険性がある国狂  犬  病狂  犬  病狂  犬  病

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