警62<薬物乱用・依存は育ち盛り・働き盛りの青少年を冒す病気である。>6.9%3.8%2.2%18.7%(平成22年版警察白書より作成)34.7%20歳以上54.0%27.8%40.8%31.7%20.5%36.8%26.4%42.3%12.0%14.8%12.3%8.2%3.1%16.2%7.5%14.1%図表5.HOST要因:法別薬物事犯者の年齢階級別構成毒劇法劇法大麻法麻向法覚取法一般人口0%20歳未満20~29歳30~39歳40~49歳50歳以上法別薬物事犯者の年齢階級別構成(平成22年度警察白書より小沼作成)20%40%60%80%100%すが、特に問題となるのは、これらの薬物のうち連用することにより<依存性>を有するものです。<依存性薬物>は依存形成物質、精神作用物質などとも呼ばれ、特に乱用が流行して社会的に問題になる薬物は、乱用薬物といわれます。依存性薬物の範疇に入る薬物は主要なものでも数百種類もあります。5 .薬物乱用・依存は育ち盛り・働き盛りの青少年を冒す病気(図表5) 薬物事犯者の取締法別にみた年齢階級別の構成を「犯罪白書」から筆者が作図したグラフです。薬物事犯者のうち、7、8割は所持・使用違反者です。 シンナー等の有機溶剤乱用の最盛期には、19歳未満の未成年者が80%以上を占めていたのですが、最近ではかなり押さえ込まれておりますので、20歳を過ぎても有機溶剤依存から抜けきれない人たちが多くなっているため、未成年者の比率は40%以下となっております。大麻やMDMAでは育ち盛り・働き盛りの20歳代・30歳代が60%以上を占めております。覚せい剤になりますと、再犯を繰り返す人も多くなるため、40歳代の年齢も4分の1は含まれるようになります。 最下段には一般人口の構成比を表しておりますが、一般人口は高齢化が進んで、いまや50歳以上が40%を超えております。薬物の乱用依存はご覧のように、<薬物乱用・依存は育ち盛り・働き盛りの青少年を冒す病気である>と言えるでしょう。6 .薬物乱用・依存の成り立ち~薬物乱用-薬物依存-薬物中毒の関係~ (図表6) ここでは先ず、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部長の和田 清先生から提供された図表6によって、用語のおさらいをし
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