55••中枢神経系興奮薬••中枢神経系興奮薬中枢神経系興奮薬中枢神経系興奮薬たばこ(未成年者喫煙禁止法)リタリン(麻薬及び向精神薬取締法)リタリン(麻薬及び向精神薬取締法)メタンフェタミン(覚せい剤取締法)MDMAコカインLSDPCP(麻薬及び向精神薬取締法)MDMA・コカイン・LSD・PCP(麻薬及び向精神薬取締法)••中枢神経系抑制薬中枢神経系抑制薬中枢神経系抑制薬中枢神経系抑制薬アルコール(未成年者飲酒禁止法)シンナー・ボンド・トルエン等の有機溶剤(毒物及び劇物取締法)機ハルシオン・ペンタゾシン(麻薬及び向精神薬取締法)大麻(大麻取締法)ヘロイン・モルヒネ・コデイン(麻薬及び向精神薬取締法)図表4.AGENT要因:主な依存性薬物と規制法ろに、成り立つと考えられております。これらの条件が整うと、大流行も見られるのです。3.薬物乱用防止対策 薬物乱用防止対策は<薬物乱用の三要因>のそれぞれに対して、同時に並行して行われるのが最も有効です。薬物乱用防止対策は薬物の供給と需要の削減を目標とするのですが、主に<薬物>に焦点を当てた対策は、薬物の密造・密輸・密売など不正な流通の取締りの強化と厳正な処罰であり、これは<薬物の供給の削減>に役立ちます。次いで、主に<ヒト>に焦点を当てた対策としては、刑事施設や医療施設における薬物乱用者・依存者の治療・処遇とリハビリテーションであり、これは現在使用中の当事者を減らす効果があるため、直接的に、<薬物の需要の削減>に役立ちます。最後に、主に<環境要因>に焦点を当てた対策は、薬物乱用を許さない社会環境を作るための学校などにおける予防教育や地域社会における啓発活動などの推進であり、間接的ではありますが、将来における<薬物の需要の削減>に役立ちます。さらに、薬物乱用の問題はSARSやAIDSのような感染症と同様に、国際的な種々の問題を含むため、上記の3分野における調査・研究を含めた<国際協力の推進>が是非必要ですので、WHOなどの国際機関が関わっております。4.主な依存性薬物と規制法(図表4) 乱用される危険のある薬物は“こころ”すなわち精神に影響を与える作用をもっており、中枢神経系を興奮させたり抑制したりして、多幸感、爽快感、酩酊、不安の除去、知覚の変容、幻覚などをもたらす働きがあります。使用量によっては、急性中毒症状のために直接死につながる危険もありま
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