知っておきたい薬物の乱用・依存に関する基礎知識
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薬物乱用薬物乱用等の危険行動をさける健康問題健康問題の防止・解決351.動機付けにかかわる因子(先行因子)2.動機を行動へと結びつける因子(促進因子)健健康教育育3.行動の継続にかかわる要因(強化因子)*友人の行動や態度*教師の行動や態度*保護者の行動や態度*地域社会全体の雰*知識*態度*信念*価値観*友人からの薬物のすすめなどに対する*イメージを利用した巧妙な「危険かくし」具体的対処スキルイメジを利用た巧妙な「危険かくのテクニックを分析するスキル*セルフエスティーム維持、コミュニケーション、意思決定、ストレスマネジメントなどのライフスキル囲気図表7.青少年の薬物乱用行動に関わる要因のテクニックを分析する力、コミュニケーションや意志決定能力、ストレス対処などに関する方法の習得、セルフエスティーム(健全な自尊心)を維持する力などのライフスキルが含まれます。 ライフスキルとは中央教育審議会が用いた「生きる力」に近い概念です。<第三のカテゴリー(強化因子)>は、行動の継続にかかわる要因であり、保護者、友人、教師など周囲の人々の態度や行動、あるいは地域や社会全体の許容度、雰囲気などが含まれます。<薬物乱用などの危険行動>は、これら三つのカテゴリーの要因の全ての影響を受けています。従って、薬物乱用防止に関する指導においては、児童生徒に薬物乱用の危険についての正しい知識を与えるとともに、これらの要因への具体的な対応が必要となります.薬物乱用防止教育において<ライフスキルの指導>が重視され、家庭・地域社会との連携が不可欠と考えられるようになったのはこのためです。2.薬物乱用防止に関するライフスキルを基盤とした指導方法 ライフスキルを基盤とした健康教育の手法は、薬物乱用防止に関する指導において有効な方法のひとつです。ライススキルを基盤とした健康教育では、児童生徒参加型の指導が重要であり、指導者はフィールドワーク、ブレインストーミング、デイベート、ケーススタディ、ロールプレイングなどを用いた指導方法を熟知している必要があります。 薬物乱用防止教室においてライフスキルを基盤とした健康教育手法を導入する場合、ライフスキル教育を熟知した外部から招く専門家による指導やその手法に関する研修を受けた教師と外部から招く専門家とのチーム・ティーチングによる指導形態等が考えられます。具体的な方法に関しては、㈶日本学校保健会発行の「薬物乱用防止教室マニュアル」を参考にして下さい。

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