・高学歴化・父親の物理的心理的不在・父親の物理的,心理的不在・女性の社会進出・核家族化・少子化核家族化少子化・生活共同性の低下生活共同性の低下・過保護,過剰干渉・養育・教育機能の低下早すぎる社会参加早すぎる社会参加(3歳から受験勉強)早すぎる社会参加早すぎる社会参加(3歳から受験勉強)「群れ遊ぶ」仲間・時間・空間の縮小「群れ遊ぶ」仲間・時間・空間の縮小・情報化・国際化所得水準の向上産業構造の変化都市化・所得水準の向上・産業構造の変化・都市化・偏差値重視・偏差値重視・校則の強化による管理的体制・仲間によるしかと・いじめ仲間によるしかといじめ・自然環境からの隔離・子供の遊び場の減少・社会的連帯感の希薄化34図表6.青少年を取り巻く生活環境の変化A社会・経済状況の変化B家庭の変化C学校現場の変化D地域社会の変化よって、わが国は社会構造の大転換が進行してきました。国内総生産が伸び悩み、1991年バブルの崩壊後、産業構造の著しい変化を受けて、驚異的に低かったわが国の完全失業率が1995年以後3.0%を超え、急増してまいります。企業は生き残りを賭けて安価な労働力を求めて海外に生産拠点を移しております。そのため、男性であっても、正規雇用が困難な時代に突入し、非正規雇用率が40%近くなろうとしております。従来、若者に安心感を与えていた「仕事」と「家庭」が入手の困難な状況にあるのです。未曾有の超高齢化社会の進展と共に、若者にとっての≪生きづらさ≫は青少年を薬物の乱用や非行へと結び付ける温床になっていると思われます。 オーストリアの精神病理学者であるフォン・ゲープザッテル先生は『薬物の乱用・依存は「からだの痛み」、「こころの痛み」に堪えず、生きている実感を得るために示す自己確認・自己治療の努力がその契機となっている。』と述べておりますが、非常に当を得た表現と思われます。 この項は(財)日本学校保健会発行の「薬物乱用防止教室マニュアル」を引用します。1.薬物乱用に関わる要因(図表7) 喫煙、飲酒、薬物乱用などの危険行動にかかわる要因は三つのカテゴリーに整理できます。<第一のカテゴリー(先行因子)>は、行動の動機付けにかかわる要因であり、本人の知識、態度、信念、価値観などが含まれます。<第二のカテゴリー(促進因子)>は、動機を実際の行動へと結びつける要因であり、具体的には友人からの薬物のすすめを拒否できる態度、CMなどの勧誘(図表7)Ⅵ薬物乱用防止を目的とした健康教育
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