知っておきたい薬物の乱用・依存に関する基礎知識
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8%6522症  状多動ふるえ腱反射亢進けいれん発作嘔吐金切りの泣き声金切りの泣き声呼吸困難くしゃみ・あくび・しゃっくり下痢下痢粘液分泌過多発汗異常血管運動神経の不安定血管運動神経の不安定過剰形成発熱唾液分泌黄疸低血糖人数18164252127969694454141181512121157.480.020.32.540.330.430.429.814.213013.05.74.7383.83.41.91.50.60.616StimmelB. “HEROIN DEPENDENCY, MEDICAL, ECONOMIC AND SOCIAL ASPECTS”,StrattonIntercontinental Medical Book Corporation, New York, 1975を参照図表17.ヘロイン依存の母体から出生した新生児離脱症候群:文献上報告された315例のまとめ   ヘロインの入手とその効果追及だけしか考えられないヘロイン依存の母親は、新生児に対して母親らしい愛情すら示すことなく、養育も満足に出来ないため、米国では「乳幼児虐待」と認定され、母親の親権は停止され、新生児は乳児院に預けられることなります。ヘロイン依存の母親から生まれた子供は、母親から親身の愛情を注がれないばかりか、ヘロインの禁断症状にまで悩まされるのです。母親の親権はヘロイン依存の治療をきちんと受けて、回復したという医師からの証明をもらってから、ようやく復活するのです。心して比較的早期から利用して≪生活の質(QOL)≫を高めることができるのです。2)ヘロイン依存の母親から生まれた新生児にみられる禁断症状(図表17)   薬物乱用による健康障害は次世代にも影響をもたらします。欧米ではヘロインという強力な麻薬の乱用が流行しておりますが、「ヘロイン依存」の女性は入手するための金欲しさに、平気で売春行為もします。そして、予期せぬ妊娠もあるのですが、ヘロイン依存の母親から生まれた新生児は母親と一緒にヘロイン依存になっているのです。出生と同時に、母体からの臍帯を経由するヘロインの供給が断たれることになるので、生後48時間以内に禁断症状を表します。図表17はヘロイン依存の母親から生まれた新生児にみられる新生児離脱症候群として報告された315例のまとめです。ふるえ、多動、嘔吐、金切りの泣き声などが多く認められております。

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