Ⅳ8Kann L,Kolbel J, Collons JL, eds. “Measuring the health behavior of adolescents: The Youth Risk Behavior Surveillance System.”, Public Health Rep.19933 108 (Suppl 1)より,勝野訳.1. 故意または不慮の事故に関する行動2喫煙2. 喫煙3. 飲酒および薬物乱用4. 望まない妊娠,HIVを含む性感染症に関係す5. 不健康な食生活6運動不足6. 運動不足・6つの危険行動は相互に関連性が強い・6つの危険行動は相互に関連性が強い。・6つの危険行動は青少年期に確立され,大人になるにつれて固定化し進行するにつれて固定化し,進行する。図表7.健康に関連する青少年の6つの危険行動る性行動る性行動 薬物の乱用・依存は、主に青少年が罹患する生物的・心理的・社会的疾患とされております。WHOの疾患予防のレベルを、薬物の乱用・依存に適用すると、【第1次予防】は依存性物質に手を出さないための学校における乱用防止教育、地域における啓発活動があげられ、【第2次予防】は症状の重症化を防ぐための早期発見・早期治療、【第3次予防】は治療後の再発予防となります。 従来の薬物乱用防止教育は、注射器やガイコツなどのポスターで児童・生徒の恐怖心に訴えかける対応が多かったのです。 青少年の飲酒・薬物乱用は、岐阜薬科大学学長の勝野眞吾先生から提供された図表7に示すように、① 故意または不慮の事故に関する行動、② 喫煙、③飲酒・薬物乱用、④望まない妊娠、HIVを含む性感染症に関係する性行動、⑤不健康な食生活、⑥運動不足という、相互に関連性が強い<六つの危険行動>の一つであり、青少年期に確立され、大人になるにつれて固定化し、進行すると捉えられております。 従って新しい健康教育は児童・生徒が自らの健康を守るようにライフスキルを高める包括的な対応が必要とされております。ライフスキルは中央教育審議会が用いた「生きる力」に近い概念ですが、友人からの薬物のすすめを拒否できる態度、広告などから勧誘のテクニックを分析する力、コミュニケーションや意志決定能力、ストレス対処などに関する方法の習得、セルフエスティーム(健全な自尊心)を維持する力などが含まれます。ちなみに広島市では、平成22年度から「命の大切さを伝える教育推進プログラム」として、性感染症などと並んで薬物乱用防止を取り上げ、保健体育の教科指導だけで薬物乱用予防に関する新しい健康教育の進め方
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