知っておきたい放射線の正しい知識
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(食品安全委員会HPを参照)ヨウ素131放射性ヨウ素セシウム137放射性セシウムセシウム134物理学的半減期8日30年2.1年生物学的半減期ヨウ素131の半量が人体から排泄される日数乳 児  11日5歳児  23日成 人  80日セシウム137の半量が人体から排泄される日数〜1歳  9日〜9歳  38日〜30歳  70日〜50歳  90日セシウム134の半量が人体から排泄される日数100〜200日67第2章日常生活と放射線 ヨウ素131は表に示すように、生物学的半減期よりも物理学的半減期が短いため、物理学的半減期が重要となります。一方、セシウム137は、物理学的半減期よりも生物学的半減期が短いので、体内に取り込まれた場合には、生物学的半減期が重要となります。 自然界には様々な放射線が存在し、科学的に正確に言えば、私たちは、体の外部からも内部からも日常的に常に放射線を被ばくしています。自然界にもともと存在する放射線を自然放射線といいます。自然放射線からうける放射線量は、世界平均で年間約2.4ミリシーベルトです。 体の外部からあびる放射線には、大地や建物から放出される放射線があります。大地や建物には、ウラン、ラジウム、カリウム40などの微量の放射性物質が存在し、そこから年間約0.48ミリシーベルトの放射線をあびています。また、宇宙から地上に降り注ぐ宇宙線は、年間約0.39ミリシーベルトに相当します。 体の内部からうける放射線は、主に呼吸や飲食により放射性物質が体内に取り込まれることが原因です。呼吸により空気中に存在するラドンなどを取り込むことで、年間約1.26ミリシーベルトの放射線をうけています。また、食物の中には微量のカリウム40や炭素14などの放射性物質を含んでいるものがあります。これらの食物を体内に取り込むことにより、年間約0.29ミリシーベルトの放射線をうけています。 自然放射線以外に、レントゲン撮影、CTスキャンなどの医療用放射線からうける平均放射線量は、日本人で年間約2.3ミリシーベルトといわれています。放射性ヨウ素と放射性セシウムの半減期

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