知っておきたい放射線の正しい知識
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発生頻度発生頻度重篤度重篤度■確定的影響影響の重篤度が線量に依存し、しきい線量が存在するような影響しきい線量しきい線量【確定的影響】被ばく線量被ばく線量■確率的影響発現頻度が線量に依存し、しきい線量がないといわれる影響【確率的影響】被ばく線量被ばく線量1617 (6)外部被ばくと内部被ばく 外部被ばくとは、放射性物質が人体の外部にあり、体外から放射線を被ばくすることです。一方、放射性物質が人体の内部にあり、体内から被ばくすることを内部被ばくといいます。放射線を浴びた細胞への影響は、被ばく線量が同じシーベルト量の場合は外部被ばくと内部被ばくで違いはありません。第5章で述べますが、放射線から身を守る方法は、外部被ばくと内部被ばくで異なります。 内部被ばくによる人体影響の事例として、チェルノブイリ原子力発電所事故後の小児甲状腺がんの増加が挙げられます。チェルノブイリ原子力発電所事故後、大気中に大量のヨウ素131が放出されました。チェルノブイリ原子力発電所事故後の小児甲状腺がんは、体内摂取されたヨウ素131による甲状腺の内部被ばくが原因であると考えられています。ヨウ素131は半減期が短いため、チェルノブイリ原子力発電所事故後に生まれた小児では甲状腺がんのリスク増加は報告されていません。確定的影響と確率的影響

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