8 舌9 (図5) 盻 鼻出血 ①一般的な止血方法では止血困難なもの 外鼻の名称鼻の解剖(内部側面)のど(咽頭・喉頭)の解剖鼻根部鼻背部鼻尖外鼻孔鼻腔外側(鼻甲介側)鼻腔内側(鼻中隔側)嗅上皮鼻翼部(図6) 鼻入口部内側の鼻中隔前方(キーゼルバッハ部位)上鼻甲介中鼻甲介下鼻甲介上咽頭中咽頭下咽頭食道鼻腔口腔喉頭気管に異常をきたすいろいろな疾患でめまいを生じます。特に重要なのはそれぞれの情報を入力する器官の異常ではなく、情報を統合する脳(中枢)に病気があるかどうかということになります。 鼻は空気の取り込み口として顔面の中央に突出した部分です。取り入れた空気を肺での呼吸に適した状態とするため、鼻腔内を通る間に温度の調整(主として加温)と湿度の調整(主として加湿)を行います。(図5)また、鼻の上方の一部には嗅覚をつかさどる部位が存在し、外部情報としての嗅いを感知しています。(図6)鼻の症状として救急診療を要する可能性のあるものには止血困難な鼻出血があります。 →心筋梗塞や脳梗塞などの病気の治療や予防のため抗凝固剤(いわゆる血液をサラサラにする薬)の内服を行っている人。肝硬変など肝機能障害のある人。白血病やがんなどの悪性の病気の既往がある人や、現在治療中の人など。 ②一般的な止血方法で止血可能なことが多いもの →(もともと元気な)子どもの鼻出血。打撲による出血など。 一般的にはまず、鼻翼の圧迫による止血を行います。詳しい方法につきましては、第2章をご覧ください。 ①、②ともに第2章で紹介する圧迫止血の方法で止血ができないときは、耳鼻咽喉科病院への救急受診を行ってください。 口腔より取り込まれた食物や鼻腔から流れてきた空気(一部は口腔からも吸入されます)は、のど(咽頭・喉頭)を経由して食物は食道へ、空気は気管へと別れていきます。(図7)咽頭はその高さにより上咽頭(鼻の奥の高さ)、中咽頭(口腔の高さ)、下咽頭(舌より下方の高さ)に区分され下咽頭は食道につながります。また、上咽頭は鼻のつきあたりに位置し、耳管をとおして中耳腔ともつながっています。(中耳炎の原因となる細菌はこの耳管を経由して中耳炎を生じます)(図7) B:鼻の症状C:のど(咽頭・喉頭)の症状鼻出血への対応 救急診療の目安
元のページ ../index.html#8