家庭で知っておきたい耳鼻咽喉科の救急
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眞 顔面の痛み 顔面の痛みのうち鼻・副鼻腔からの炎症によるものは耳鼻咽喉科での治 眥 異物症 異物症とは、もともと体にはない外部の物体が体内に入り込んでとどまっ1617 ⑥のどの打撲  →声が嗄れて、徐々に息苦しくなったとき。  (喉頭の打撲外傷など)  その他、打撲や骨折の部位により、いろいろな症状がみられます。  顔面・頸部以外の場所の異常がないか確認して下さい。出血の状態、視力の状態、開口の可否、呼吸困難や嚥下障害の有無の確認が必要となります。  顔面だけでなく頭部、胸部、腹部打撲を起こした場合は一般の救急受診により腹部などの内出血がないことを先に確認するのがよいでしょう。顔面の打撲のみの場合では、例えば鼻の打撲のみでその他の部位に異常がない場合、鼻血が止まっていれば翌日以後の受診で問題ないでしょう。視力の異常を自覚する場合は先に眼科での診療がすすめられます。(時間がたつと目が腫れて診療が困難になることがあります。)その他では出血が続く状態や呼吸困難、嚥下障害の症状がある場合は救急受診がすすめられます。 療の対象となります。その他、目の病気によるものや歯痛からの痛みの波及のことがあります。  ①感冒症状あり  →鼻内の痛みだけのとき(急性鼻炎など)  →頬部の痛みがあるとき(急性副鼻腔炎など)感冒中など汚い鼻汁が続くときなどは副鼻腔炎による痛みの場合があります。  ②頬部の発赤、腫脹がある。  →眼瞼の周囲のみ、目をよくこすっていた後などから症状が生じたとき。(眼瞼からの炎症の波及など)  →感冒中、副鼻腔炎の既往がある人が鼻の症状とともに生じたとき。(副鼻腔炎からの炎症の波及など)(図15)  ③摂食時や開口時に耳の周囲の頬が痛いとき。  →(顎関節症、流行性耳下腺炎=おたふくかぜなど)  炎症による痛みには耳痛と同様に解熱鎮痛剤での消炎で対応できます。  目の症状(視力の低下、眼球の腫れや突出)がある場合は、眼科への受診も必要となります。飲水や摂食困難がある場合は、点滴の治療も必要となりますので救急受診が必要となります。 てしまう状態のことです。体外からいろいろなものを取り込む耳、鼻、咽頭・喉頭は異物症の多い場所です。 (図15) 急性副鼻腔炎からの右眼窩内膿瘍による右眼部腫脹右眼部の発赤、腫脹顔面・頸部の外傷への対応 救急受診の目安 顔面の痛みへの対応 救急受診の目安

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