脳梗塞は時間とともに拡大して症状が悪化することもあります 脳梗塞(特に急性期)の治療について 脳梗塞の急性期の治療は、薬による内科的な治療が中心になります。現 1415発症3時間以内に治療開始可能な脳梗塞に血栓溶解薬t-PAの投与が推奨される。 (日本脳卒中治療ガイドライン) さいかんりゅう ●コンセプト:再灌流 ●ビジョン:一刻も早く 在日本では、脳梗塞(急性期)の治療においては、「血液の固まりを溶かす薬」、「脳を保護する薬」、「脳のむくみ(腫れ)を抑える薬」、「血液の固まりを抑える薬」による治療などが行われています。 脳梗塞急性期における薬による治療は、神経症状(手足の麻痺やしびれ、うまくしゃべれない、意識もうろう)を改善することにより、日常生活における動作の障害を最小限に止めることが目的です。 脳梗塞急性期で発症3時間以内に投与することにより、神経症状(手足の麻痺やしびれ、うまくしゃべれない、意識もうろう)を改善させることができる血栓溶解薬アルテプラーゼ(t-PA、ティーピーエー)が、脳卒中専門医を有し24時間体制で受け入れ可能な病院に準備されています。日常生活における動作の障害をすこしでも改善することができる、日本や米国の脳卒中治療ガイドラインではグレードAと推奨される治療とされています。 このt-PA治療はだれでもどこでもいつでもできるわけではありません。倒れているのが発見された時間ではなく、倒れた時間または元気であった時間がはっきり分かっており、救急車で病院に到着、医師の問診・診察、血液検査やCT検査を終えた時点で、発症3時間以内である場合に投与が考慮されます。血栓を溶かして麻痺を治しますが、逆に脳梗塞部位に大出血を起こすことが多くなります。医師に問診・診察・血液・CT検査から得られる投与基準項目を厳格に評価して専門医が投与決定します。そのため、発症2時間以内に病院に到着していないといけません。まさに時は脳なり(Time is Brain)です。家族の方にお願いしたいのは、何時何分に倒れたか、麻痺が出たか是非わかる範囲で教えてほしいのです。 読売新聞に載っていたt-PA治療の記事より 速報:アルテプラーゼ(t-PA)注使用成績調査の中間集計 平成19年3月 脳梗塞超急性期における血栓溶解薬による治療 脳梗塞の治療方法 Brain Attack時代 脳梗塞の治療 社会復帰率と全死亡率
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