89 「ティッシュ」に違和感がありますが、特に目新しいことではないような気がします。確かにすぐ捨てられますから、ティッシュのほうが望ましいのはわかりますが、通常、ハンカチで十分だと思います。(というか、急に出そうになった咳・くしゃみに対してなかなかティッシュを取り出すのはむずかしいですよね)また、咳やくしゃみが続くようであれば、その人はマスクをしていただくのが良いと思います。この場合のマスクは、しぶきを飛ばさないことが目的ですので、厚手のガーゼマスクで十分です。逆に薄い紙マスクはすぐに表面裏面ともに湿ってしまい不適当です。 次に、しぶきをあびるほうも気をつけなければなりません。咳やくしゃみではしぶきがどうしても飛んでしまいますが、実はしぶきは口や鼻からは1mほどしか飛びません。ですから、咳やくしゃみをしている人には近づかないのもひとつの手ではあります。ですが、家庭内ではそうも言っていられませんよね。目安として「手の届く範囲」に近づくときには、相手のしぶきが飛んできたとしても直接自分の「のど」に飛んでこないようにマスクをしておくことが勧められます。このときのマスクもそれほど高性能のマスクが求められるわけではありませんが、薄い紙マスクは避けたほうがよいでしょう。 基本的には、感染経路をとる病原微生物は「結核」「麻しん」「水痘(水ぼうそう)」の三つがおもなものと言われています。空気中にふわふわ浮いている病原微生物を吸い込んでしまうためにおこるので、吸い込まないという視点で考えると、よほど高性能の医療用あるいは防塵用マスクを鼻と口のまわりに密着するようにつけないと身を守ることはできません。日常生活の中で、かつ家庭でこのようなマスクをつけることはナンセンスです。むしろ、そのような病原微生物の空気中の濃度を低くするという意味で、十分な「換気」をすることをお勧めします。なお、「麻しん」「水痘(水ぼうそう)」については、ワクチンがありますので活用することをお勧めします。 空気感染経路予防策 換 気
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