67 また、使い捨てのビニールエプロンやマスクがあると、吐物などを処理している際にでるしぶきから身を守ることができます。換気にも気をつけてください。 吐物や汚物は、ひろがっている周辺から中央へ向かうように、拭き取り面を内側に折りたたむようにしながら、しぶきを飛ばさないように静かに拭き取りましょう。拭き取るものはできるだけ使い捨てできるようなものが望ましいと思います。ですが、タオルなどのようなものを用いた場合は、一般的には通常の洗濯と十分な乾燥を行えば、再使用されて構いません。なお、医師への受診後、例えば、ノロウイルスの疑いがあるなどと注意を受けた場合は、それに応じた処理を行いましょう。 かぜやおたふく風邪、インフルエンザでうつる場合のほとんどがこの感染経路によります。咳やくしゃみなどをしたときに飛ぶしぶきの中に微生物がいて、それが直接他の人ののどや鼻に飛び込むことによって伝播します。 この感染経路を遮断するために一番有効な方法は、感染源になっている人に口や鼻からしぶきを飛ばさないようにしてもらうことです。日本人は古来、咳やくしゃみをするときに口や鼻をおおうようにしつけられてきたと思います。しかし、ここ最近、そのしつけがほころびてきているような気がしませんか。 2003年、重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome : SARS)が流行しましたが、このときの教訓をもとにしてアメリカ疾病予防センター(Center of Disease Control and Prevention : CDC)は2004年から「咳エチケット」を熱心に宣伝するようになりました。その内容は、以下の3点です。 ● 咳またはくしゃみの時には口と鼻をおおう。 ● しぶきを封じ込めるためにはティッシュを用い、使用後には最寄りのごみ箱 に捨てる。 ● しぶきやしぶきがかかった物に触ったら、手洗いする。 飛沫感染経路予防策 咳エチケット・マスク
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