家庭で知っておきたいAED
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QAQAQAQAQAQAQAQAQAQAQAみんな はなれて!! 1213何をする機械ですか? なぜAEDというのですか? AEDとはAutomated External Defibrillator(自動体外式除細動器)の英語の頭文字をとって呼ばれています。 どんな人に電気ショックが必要ですか? 心臓に重篤な不整脈(心室細動や無脈性心室頻拍)となった人に必要です。医学用語ではありませんが、いわゆる心臓麻痺ですね。心室細動になれば、意識を失い、短時間で呼吸が止まり、そのままにすれば死にいたります。 意識をなくし倒れたヒトには、すべて電気ショック(AED)が必要なのでしょうか? いいえ、意識がなく倒れたヒトでも、その原因はさまざまです。電気ショックが必要な状態 (心室細動)も、電気ショックでは解決しない状態も混在します。AEDは、電気ショックが必要な状態か、必要でないかを自動で機械自身が判断します。 どうやってAEDは、「電気ショックが必要な状態(心室細動)」を判断するのでしょうか? 判断は、電極(パッド)を貼ると、電極(パッド)から得られた情報(心電図)からなされます。判定まで10秒程度必要で、判断中(解析中)に、電極やコードに触れたり心臓マッサージを継続していると、心電図の判定が不正確になることがあります。AEDが「解析中です。患者から離れてください。」などと告げますので、その指示に従ってください。 AEDは、日本語でしゃべるのでしょうか? はい。最初に、「スイッチを入れたり(押す)」、「ふたを開ける」と、日本語で話し始めます。その内容に従って、行動いただければ良い様になっています。AEDが声でガイドしてくれるのです。すごいでしょう?! 「スイッチを入れる」あるいは、「ふたを開ける」って、使い方が色々あるのですか? 残念ながら機種によって異なっています。利用者から考えると、統一して欲しいのですが、特許などの関係で難しいようです。スイッチは、電源スイッチとショック(除細動)スイッチの2つが一般的ですが、電源スイッチをフタを開けることで連動させることで省略したものや、逆に、一部の機種では「解析」スイッチを追加したものものもあります。 心臓に電気ショックを与える機械です。(医学用語では除細動といいます。) AEDの音声指示の内容は、機種ごとに異なっているのでしょうか? はい。残念ながら現時点では、音声ガイドの言葉自体は、機種ごとに若干異なっています。よく聞いて、音声指示に従ってください。 AEDの音声指示を聞き落としたら、どうすればよいですか? できるだけ聞き落とさないでほしいのですが、必要な処置が実施されないときは、原則として同じメッセージが繰り返しアナウンスされます。しかし、一定時間(たとえば、30秒以上)が経過するといったん充電した電気を放電してしまうなどが生じますのでご注意ください。 AEDのパッド、装着の注意点はありますか? はい。いくつか注意が必要です。 ①肌に直接貼ることが必要です。 ②しっかり密着させることが大切です。不十分ですと正しく作動しなかったり、皮膚にヤケド を作ることがあります。密着が不良の場合、AEDが指摘してくれます。 ③心臓ペースメーカーの植え込み手術を受けたヒトでは、ペースメーカーより2−3センチ以 上離して貼ります。ただし、心臓カテーテル検査、その他の処置(ステントなど)を受けた ヒトについては、通常通りのAEDを使用できます。 ④汗や水で体表が濡れている場合は、前胸部をサッとタオルなどで拭いてから、パッドを貼付 下さい。(もちろん、水中では使用できません。プールサイドなどに引き上げてから、前胸 部のみでよいので、タオルで拭いてから使用下さい。) ⑤体毛が多くて、電極が密着せずエラーメッセージがでる場合は、「粘着力の強いガムテープ を貼付し→はぎ取る」などにより除去します。同様に、電極の換えがある場合は、「電極パ ッドを利用してはぎ取る」事もできます。 AEDのパッドは、2つありますが、貼る位置は逆になるといけないのでしょうか? いいえ、逆になってもかまいません。心電図の波形が機械の画面に出てくるタイプでは、この波形が逆転して表示されますが、機械の心電図判定にはまったく影響はありません。どちらでも結構です。 電気ショックは、危険でしょうか? おそらく、テレビ番組の“ER”などで、電気ショックの場面を見られたことがあると思います。医師が、コテの様な物(パドル)を、意識を失い倒れたヒト(患者さん)の胸に押し当てて、「みんな離れて!」といってボタンを押し、ショックの瞬間には体が“ビクッ”と動くのを見られたことがあるでしょう(写真)。体(心臓)に電気を流し、危険なタイプの不整脈を止めようとしているのです。しかし、電気ショック中に治療を受けている人の体に触れると感電する危険があります。「みんな離れて!」と大きな声を出して、自分を含め他の人が、電気ショックを受ける人に触れていないことを確認することが、最も大事です。この確認は機械(AED)には出来ません。AEDを使用される皆様の主な役割はこの確認なのです。 AEDという機械に関して QA救急医療QA&

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