重い闇に暖かい灯をともすように踊り子達は静かに姿を現した。朱、白、青の装飾に身をまとう。深くかぶった編笠の下の表情は伺い知れない。哀しい三味線の音に乗せて、にじみでる感情をしなやかな全身で表現しつつ簡素で規則正しい踊りは続いた。46おわら風の盆二宮 基樹
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