第35回医家芸術展
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17古い街並みが次々に消えてゆく中で昔ながらの佇まいを守ったものに出会うと心の内が明るくなる。関門海峡に臨む門司港もそんな心引かれる町の1つであった。明治22年(1889年)国の特別輸出港に指定されてから大陸貿易の拠点として、大手商社や船会社が相次いで進出して繁栄してきた。この絵にあるレンガ造りの大阪商船門司支店も、その様な時代に建てられたものである。平成7年第1船溜まりを中心としたエリアが「門司港レトロ」として整備され、この絵にかかれた雰囲気をもった古い街並みが消えてゆき、今ではただ、思い出の中にだけ残っている次第である。門司船溜まりの思い出(旧大阪商船門司支店)坂下  昇 

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