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知っておきたい予防できる海外での感染症

目次

マラリア

デング熱と同じく蚊が媒介する感染症です。マラリア原虫が原因です。マラリアは放置すれば死に至ることがある怖い感染症です。図5に流行地域を示します。WHOの2011年の発表資料を元に、厚生労働省検疫所(FORTH)がホームページ上で掲載している資料です。

図5

図5 マラリアの流行地域

(厚生労働省検疫所HP資料(2014年更新)より引用)

マラリアを予防するワクチンは、現時点でありませんが、代わりに感染を予防する飲み薬があります。そこで流行地域に行くときは、予防薬を内服することをお勧めします。予防薬として使用可能な薬剤は表2に示す2種類です。いずれも医療機関での処方が必要な薬剤です。渡航外来受診の際は、渡航する国だけでなく、その国のどの地域に滞在するかを医師にお伝えください。同じ国でもマラリアの危険性が高い地域とそうでない地域があるからです。

表2 マラリアの予防内服薬

薬剤の商品名 接種回数 注意点 参考費用
(1週間の旅行の場合)
メファキン® 週1回内服 めまいの副作用あり
車の運転不可、飲酒で副作用増強
5,560円
マラロン® 毎日内服   8,340円

*参考費用:広島大学病院渡航外来での費用

マラリア流行地域滞在中に、高熱が出た際は、現地の医療機関を受診して治療を受ける必要があります。その場合、治療の結果熱が下がっても、帰国後に専門の医療機関を受診して下さい。再発予防の治療が必要なマラリアがあります。

また帰国して時間が経ってから、発病するタイプのマラリアもあります。マラリアは種類によって潜伏期間が異なります。流行地域からの帰国後に発熱があった場合は、帰国後時間が経っていても医療機関を受診してください。命にかかわる感染症なので、急に高い熱が出た時は医療機関で海外渡航歴があることを伝えて下さい。予防薬を飲んでいたからといって、100%の感染予防効果がある訳ではありません。また一旦解熱しても再発するタイプのマラリアもあります。専門の医療機関には、マラリアが疑わしい場合に迅速診断ができるキットが常備されています。


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