救急小冊子

救急小冊子のお申し込み

緊急時の対策や予防など様々な情報をご覧いただけます。

※救急小冊子内の記載事項及び連絡先等は発行当時のものです。

知っておきたいアナフィラキシーの正しい知識

目次

8 救急隊、医療機関での治療

 救急隊が現場に到着すると、患者の初期評価(意識はあるか、喉の腫れや吐物で喉がつまっていないか、呼吸困難はないか、ショックを来していないか)を行い、全身の観察後に救急車内に収容します。呼吸状態が悪い場合やショック状態であった場合には酸素投与を開始します。また、必要に応じて下肢挙上を開始あるいは継続します。もし、患者にエピペン®が処方されているにも関わらず状態が悪く自ら注射できない場合には、救急救命士は患者の代わりに投与することができます。アナフィラキシーかどうか救急救命士が判断を迷う場合には、医師に判断を仰ぐこともあります。エピペン®を処方されている場合には、必ず救急隊員に伝えてください。
 医療機関においても、アナフィラキシーに対し最優先されるべき治療はアドレナリンの投与です。また、アナフィラキシーでは、血管から水分が外に逃げるために脱水になりやすく、さらに血管が拡がるために血圧の低下を招きやすい状態となります。これを改善させるためには、十分な点滴を行います。その他にステロイド(人の副腎で作られるホルモン)や抗ヒスタミン薬(アレルギーの原因物質であるヒスタミンを抑制する薬)の投与を行います。ステロイドは、アドレナリンと違いアナフィラキシーに対して即効性に欠けますが、前述の二相性反応(初期症状が改善した後に症状が再び出現する反応)を抑える作用があるとされています。抗ヒスタミン薬も即効性はありませんが、皮膚症状の改善に効果があります。アナフィラキシーの初期治療後は、医療機関に入院して経過観察を行う必要があります5)


前ページ:「7 アドレナリン自己注射製剤「エピペン<sup>®</sup>」を処方されている場合」へ 

戻る

 次ページ:「9 アナフィラキシーの一例」へ