健康情報

CT事始め

 新型コロナウイルス肺炎の診断でも大活躍のコンピューター断層撮影(CT)がいつ頃、日本に導入されたか、ご存じでしょうか。
 高度経済成長期の1964年東京オリンピック、70年万博の時にはまだ日本にはCTは存在しません。カープ初優勝の75年英国エリザベス女王の初来日に際して、最新鋭のEMIスキャナーを各県の大学病院へ寄付されました。当時は頭部専用で、1スライス1分以上かかりましたが、頭蓋骨の中の脳や出血が初めて映し出された画期的な装置でした。CTの登場で、交通戦争真っただ中の日本で、頭部外傷患者の多くの命が救われました。
 その後、めざましい技術革新で、全身用CT、3D再構成、CT血管撮影などへと進歩していきました。また、日本の隅々へと普及していき、人口当たりの台数が断トツ世界一となっています。
 40年以上画像診断のトップを走っているCTですが、今後も磁気共鳴画像装置(MRI)とともに画像診断の中心として活躍することは間違いありません。

(広島県医師会・隅田 昌之) 2020年06月27日(土)


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