健康情報

喫煙と飲酒の相乗効果

 受動喫煙防止に向けた健康増進法改正案について、厚生労働省から方針が出されています。先日、テレビで居酒屋にいる喫煙者の一人が「お酒を飲むこととたばこを吸うのは同じ嗜好(しこう)であり、別の場所に移動するのは考えられない」というような趣旨の発言をされていました。
 しかし、たばこの煙は70種類以上の発がん物質を含み、お酒と一緒に摂取した場合、アルコールに溶け込むとさらに有害な物質となり、口腔(こうくう)、咽頭、食道の粘膜を障害します。
 最近、約3千人の日本人を対象とした調査で、たばことお酒(缶ビール1本/日以上)の両方をたしなむ人は、両方ともたしなまない人に比べて、食道がんの発生は高率となり、特にアルコールを分解しにくい体質(アルコール分解関連酵素活性が低いため、お酒に弱く飲むと顔が赤くなる)の人は、酵素活性が強く両方ともたしなまない人に比べ、食道がんリスクが190倍高くなるというデータが示されました。
 たばこから立ち上る煙(副流煙)や、いったん肺に入れて吐き出す呼気煙は、直接吸う主流煙よりもはるかに多くの有害物質を含むため、他人の煙を吸わされる受動喫煙もリスクが高くなると考えられます。
 特に非喫煙者がお酒を飲む場合は、他人のたばこの煙を吸わないよう、十分気を付ける必要があります。

(広島県医師会・長谷川利路) 2018年03月17日(土)


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