健康情報

病理専門医が診る怖い肥満「ナッシュ」

 病理専門医は、肝細胞に脂肪がたまってパンパンに腫れた患者さんの細胞標本を見る機会があります。周りを取り巻く炎症細胞により肝細胞は壊されて、コラーゲンが増えています。B型やC型肝炎ウイルスに感染しているわけでも、大酒飲みでもありません。いずれも非アルコール性脂肪性肝炎(NASH ナッシュ)と診断され、ほっておくと高率に肝細胞がんを発症します。ナッシュの患者では、肥満があるものの、肝機能検査では値が基準値内のことが多く、健康診断で要精査とはみなされません。肥満やその背景の糖尿病や高脂血症を改善させれば、炎症が軽症化し、肝細胞がんになる可能性は下がります。かかりつけ医に相談し、食生活や運動を楽しみながら、人生を全うしましょう。

(広島県医師会・中山宏文) 2015年12月19日(土)


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