禁煙コーナー

禁煙に関するコラム

禁煙のすすめ

吉田医院 院長
吉田 明浩

 言うだけ野暮な話だが、若い頃から、1日ハイライトを40本吸っていた。
 医者になる時にやめました。喫煙が体に悪いこととはそんなに思わなかったし、医局でもいろいろな人が吸っていました。いろんな大人が吸っていました。やめて1週間もすると、夜は眠れないし、イライラしました。現在、「ああ、これが、ニコチン依存症なんだ」と思えますが、40年前は解りません。禁煙は正解でした。とにかく、タバコをやめることを念頭におき、今のように薬もありません。
 ウィキペディアで「喫煙」を調べるといろいろなことが書いてありました。喫煙という言葉は広辞苑で調べてみるとタバコの葉を乾燥・発酵などの工程を経て加工した嗜好品に火をつけて、くすぶるように燃焼させ、その(不可視な)燃焼ガスと、煙を吸引する行為である。現在は、喫煙、非喫煙のうるさい法律があるため、町中でも、禁煙者のためにあります。タバコを吸うことで、一時的に疲労や苦痛が緩和されることから、古来からタバコは薬草とする場合が多かった。しかし同時に、喫煙者の様子や、タバコの常習性などから、喫煙は薬ではなく毒ではないかという認識が存在した。例えば、ドイツの哲学者のゲーテは「喫煙にはひどい無作法、無礼な非社会性がある。喫煙者はあたり一帯の空気を汚し、喫煙したくない、社交性のある、普通の優しい人間を窒息させる...」と手紙に記している。日本でも面山和尚など、何人もの仏教僧侶や医師がタバコの害、受動喫煙の害などを報告している。スコットランドおよびイングランドの国王ジェームズ1世は喫煙を「肺に危険な風習」、そしてタバコの煙を「地獄から立ち上る業火の煙」と表現、タバコに重税をかけた。
 1900年、生命統計学者らが肺がんの増加を指摘(喫煙と疾患の関連を示唆した最初とされる)。その後さまざまな研究が行われ、タバコやタバコ煙の成分が分析され始めた。やがて臨床的・病理学的・疫学的に、タバコの人体への影響の研究が進み、1930年には肺や循環器疾患の発症率や死亡率の上昇が指摘された。その後もさまざまな国・研究機関でタバコの研究は増えていき、ドイツではナチス統治下で、またアメリカ合衆国では1938年ごろ生物学者レイモンド・パール(Raymond Pearl)が、タバコは健康に悪影響を及ぼすと発表している。
 1939年から1963年の間に、肺がんに関してだけで29の逆向き研究が行われ、1952年-1956年の疫学研究の発表以降、喫煙と肺がんの関係が特に注目されるようになり、1950年代から1960年代の間に医学界や各国政府のコンセンサス「喫煙は、特に肺がんや心臓血管疾患に関して健康を脅かす」が発表された。リーダーズ・ダイジェスト誌も、喫煙がいかに公衆衛生に害を及ぼすかを示すことによって喫煙率を減少させるキャンペーンを始めた。
 1954年初頭、タバコ産業の代表者らは、喫煙と健康の問題研究を後押しする目的で、「タバコ産業研究会」(Tobacco lndustry Research Committee/TIRC)を設立し、研究に積極的に資金提供・情報収集を行い、喫煙が健康を害するとの科学的な証拠はないと主張した。
 以前と比べると禁煙活動が進んだが、世界保健機構(WHO)は2008年時点で、「世界各国で喫煙による死の予防が不十分である」と表明している。また、同機構は、「タバコにより世界全体で毎年540万人が死亡している」と報告している。
 2017年11月26日よりアメリカ連邦裁判所は、タバコ会社大手であるアルトリア、R.Jレイノルズ、フィリップモリスUSAなどに対し、タバコの健康への有害な影響について告知広告を出すように命令を下した。約1年間テレビCM、新聞により告知広告が行われている。
 その中で、平均で1日に1,200人のアメリカ人が喫煙により死亡していること、殺人や自殺、交通事故による死、エイズや薬物乱用、アルコールが原因の死などを全部合算した数よりも多くの人が、喫煙により死亡していることを明記するように求めている。
 現在では日本でも、受動喫煙による死者が年間15,000人と推定され、ガンや心筋梗塞、中耳炎や虫歯などの口腔の病気、不妊や流産などの原因になることが指摘されている。文字数が残り少なくなったので、最後になりますが、喫煙者に対して、「禁煙」を勧めましょう。

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