禁煙コーナー

禁煙に関するコラム

受動喫煙に関する広島県民の意識調査研究

広島県医師会禁煙推進委員会 委員長 田中 純子

 会員の皆さまはご存じの方も多いと思いますが、広島県ではがん対策推進条例の中に受動喫煙防止対策を推進していくための施設の管理者がとるべき措置を義務化しています。これは全国的にも画期的な取り組みです。一方、一般広島県民が受動喫煙に対してどのような意識を持っているのかなどについてはこれまであまり明らかにされていませんでした。
 そこで広島県医師会禁煙推進委員会では、昨年10月に広島城を中心とした広域公園で開催されるフードフェスタの来場者(約80万人規模)を対象として、喫煙・受動喫煙等に関する19項目の大規模聞き取り調査を行いましたので、一部を報告します。
 調査に参加していただけたのは、2日間で3,805人(男:女=35%:65%)、喫煙率は全体で12.4%(男性22.1%、女性7.2%)と、全国調査による成人の喫煙率より低い値でした。「現在喫煙」者は「非喫煙」者よりも、「健康に関する満足度」や「がん検診・肝炎ウイルス検査の受検率」が統計学的に有意に低いことも明らかになりました。
 「全面禁煙の職場環境」で働く人と比べると、「喫煙が許される職場環境」で働く人は喫煙するリスクが2.7倍高いことから、職場環境の改善が喫煙を減少させる可能性があることが分かりました。
 「受動喫煙」が「嫌だ」と思っているのは85%にのぼりますが、「現在喫煙」者であってもその約6割が「嫌だ」と答えています。また、「受動喫煙が重大な病気をひきおこす」ことについての認識は「現在喫煙」者では86%と、「過去喫煙/非喫煙」者(91~94%)よりも低くなりました。
 今回の調査から、広島県民は喫煙率、受動喫煙率ともに全国の調査結果と比較して低い傾向が認められたことは喜ばしいことです。しかし、県民の多くが受動喫煙を嫌だと感じている一方で、県条例による受動喫煙防止対策義務化についての認知度は26%と低く、さらなる啓発活動が必要であることが分かりました。広島県医師会禁煙推進委員会では、さらに調査と活動を進めていきたいと思います。
 なお、今回の調査結果は10月31日~11月2日に鹿児島で開催された第76回日本公衆衛生学会総会で津谷隆史広島県医師会常任理事に代表として発表していただきました。

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