禁煙コーナー

禁煙に関するコラム

これ何のキャッチコピー?

坪井クリニック
坪井 和彦

 シュワッとした爽快感と、ふんわり甘いなめらかな味と香り。
 ほのかなバニラの隠し味と刺激の少ない柔らかな味わい。
 爽快さを充分に感じながら芳醇な味わいが楽しめる、ビター系。
 これを見ると、新発売の「清涼飲料水」や「チョコレート」や「コーヒー飲料」などを連想されると思います。
 たばこコラムなのでお察しの通り、これらはすべて新発売のたばこのキャッチコピーです。
 さらに、ある銘柄のキャッチコピーには、「常識を覆すか、常識に従うか、今動くか、一生動かないか、未来の選択肢に、MAYBEはない。自分を信じろ。未来を決められるのは、自分だけだ」とあり、喫煙者が何を考えるのか全く想像ができません。
 財務省は、たばこ広告規制の基本的な考え方を、たばこの危険性を注意書きにとどまらず具体的に指摘するよう求め、広告の方法や内容の規制を強化し、業界に自主規制の見直しを促すとうたっておりますが、実際のところ注意喚起のみで、何にも見直されていないのが現状のように思えます。
 結局、意味不明のキャッチコピーだけ大々的に宣伝し、たばこの箱パッケージなどにわずかな警告というよりも具体性のないお知らせ程度しか示さず、ロゴで誇張するのが実情です。
 2003年世界保健機関(以下、WHO)で採択された、『たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(以下、FCTC)』では、たばこの箱パッケージを50%以上、警告画像による表示をすることが定められています。
 それにも関わらず、日本ではいまだに字だけの表示を20~25%の面積にしか示していません。
 いまや世界70ヵ国が、画像による警告表示を示しており、30%以下が字だけと言うのは少数になっており、最近では、85~90%以上画像にする国もあります。
 WHOとその協力組織は、毎年5月31日を世界禁煙デーとして、健康を損ねるたばこ使用を減らすための呼びかけを行っています。
 2016年世界禁煙デーでは、『プレーン・パッケージをめざそう』とする運動が推進されました。たばこの箱をプレーン・パッケージ化とは、一切のロゴを禁止し、商品名、本数だけの地味なテキスト表示だけを許可するものです。
 また、たばこの「魅力」を過大にアピールし、たばこで健康が損なわれることはないという誤った情報の提示を禁止し、有害な警告表示を強調する必要があると明言されました。
 今回FCTC第11条(健康被害についての警告表示の強化)および同第13条(たばこ広告、販売促進の包括的禁止)で、締約国にプレーン・パッケージ化の実施を勧告しています。
 したがって、わが国は、遵守し履行すべき国際条約であると認識し、ぜひともたばこの箱を、強調されたロゴ、表現が曖昧かつ小さくて分かりにくい字でのお知らせでなく、プレーン・パッケージ化になるよう祈っております。
 今どきの喫煙者!?は、たばこの箱のデザインやキャッチコピーで安易に銘柄を変更し、容易に喫煙を再開される方をお見かけするようになったので、世界禁煙デーに合わせてご紹介させていただきました。
 一方で、プレーン・パッケージ化では、健康被害が伝わらないといったご意見もあるかと思います。
 ぜひとも、たばこの害による衝撃画像を「Quit Smokeless Organization」の Cancer Gallery に掲載されているものをパッケージにし、健康被害を知らずに依存症になる方々への警告となって欲しいものです。

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